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ベトナム旅行記 4

1月29日(木) 続き
 
◆ ハノイに戻る!
                               
 12時過ぎバイチャイの船着場発。

  ハノイへの中間地点よりややハロン湾よりに、かなり大きな火力発電所があった。
 このあたりには、確か良質の無煙炭を産するホンゲイ炭鉱があると記憶している。おそらく豊富な石炭を利用した石炭火力だろう。
 
  
もう、田植えをやっているよ

 沿線では、農民が人海戦術で田植えをしている。このあたりでは2期作で収穫期は6月と12月だという。今年は、水不足で農民が困っているとのこと、政府は水力発電用のダム貯流水を緊急放流することを検討しているとのことだ。

 ハイさんの話によるとベトナムの農業人口は、国民の70%。農閑期には、都市にいわゆる出稼ぎにでるが、仕事にありつくことは難しい。したがって全体の失業率は6.3%と発表されているものの、もっと高いのが実態であると。また、農民は、医者にかかるのも難しいと、経済的に。 社会主義の国なのに”えっ!”という感じだ。

 およそ1時間くらい走ったところでトイレ休憩。前日と同じような「Humanity Center」だと言うけれど、どうもそのようには見えない、純然たるお土産屋風ドライブインである。
 ここで5個買ったら1個おまけと言う掛け声につられて、豆でつくったお正月用と思われる甘い菓子を締めて10ドル買い込む。また、「元気よくなるよ〜」って、コブラ酒を売っていたが、どうも瓶の中のコブラが気味悪くて買う気が起こらなかった。

 3時過ぎころチュオンズオン橋で紅河を渡ってハノイ市内に入る。上流側にある鉄道・道路併用橋(ロンビエン橋)をちょうど貨物列車が通過している。中国国境方面に向かうのか、ハイフォン港へ向かうのか?
 
 タンロン橋(ハノイとを空港を結ぶ)を含むめて紅河にかかるこれらの三つ橋は、北爆の格好の目標となり何度となく米軍の爆撃を受け、あちこち破壊されたが、そのたびに修復され、今も現役で残り、ハノイと対岸地区、そしてハイフォンに向う高速道路へと結ぶ重要な橋となっている。ロンビエン橋は1899年、エッフェル塔のエッフェルの設計で建設されたそうだ、その特異な姿が特徴的である。
 
 市内のお土産屋で休憩した後、革命博物館の際から、シクロに乗って、旧市内観光、バイクと人の洪水をすいすいと抜ける技術は神業だ。30分後、水上人形劇場の近くで下車。
シクロに乗って 旧市街地の雑踏 路上レストラン ゴミと汚水の流れる側溝

 人形劇が始まる時間まで旧市内を散策して時間つぶし。

 旧市街地は土地の値段がべらぼうに高いとのこと、50万円/m2もするという。市場は鶏に出会う可能性があるので敬遠。
靴屋ばかり、かばん屋ばかりなど専門店が1かしょにまとまっているのが目に付く。
 
 ちょっとばかり気になったのだが、お店や家庭の雑排水が歩道と車道の間に設置されている側溝に流れ込み、ゴミと一緒に地表を流下して行く。そばの路上レストランで、平然と食事をしている神経にはたくましいと言うか、あきれると言うか。不衛生きわまりないよ〜。

◆ 水上人形劇を観賞

 水上人形劇ってトアンキエム湖でやるのかと思い違いしていたが、ちゃんとした劇場であった。中に入ると、300席ほどの場内はすぐに満席となった。欧米人観光客が多いように見える。
 
 入場料はファーストクラスは4万ドン、セカンドクラスは2万ドン。ファーストクラスは前方の席で、使用される音楽が入ったカセットテープがもらえると言う。わたしたちはツアーのガイドまかせなのでセカンドクラスだった。百数十円しか変わらないので、自分で選べるのであれば、ファーストクラスがお奨めだ。
 
   
ケチらないでファーストクラスの席で観た方がいいよ!

 写真撮影には別途1万ドン(ビデオ撮影は5万ドン)を支払う必要があるとガイドブックに書いてあったが、ガイドのハイさんが言うには、合間に撮ってもいいと。そこで何枚か撮ったが、いまいち!右の写真でご勘弁を!
  いよいよ開演。水槽の左側には立派な演奏用舞台があり壇上に、民族楽器を手にした楽団と唄い手が登場し、ベトナム風というか中国風というか妙なるメロディーを奏で出すと、舞台なる水槽の奥に張られた幕間から、何ともお茶目な人形達が続々と登場してきた。
 リズムにあわせて、田植えをしたり、釣りをしたり、時には龍が舞ったりと、テンポ良く17のプログラムをが繰り広げあっという間に約1時間の公演が終了。

 
 最初に英語とフランス語で解説がされたが、水上劇が始まると、なんの解説もつかず、ベトナム語で進行する。それでも龍だとか不死鳥など日本でも馴染みの多いものがたくさん出てくるので楽しめる。。
 とくに、農民の生活を題材とした「田植え作業」、「カエル採り」、「アヒル農法と狐狩り」などは見ていても分かりやすく楽しかった。

 幕の後ろの使い手が、竿と紐で人形を操っているのはわかるのだが、人形が交差したり、巧みにかつテンポ良く動くさまは驚きである。
 
 終わると、幕の後ろから使い手が腰まで水に浸かりながら出てきてご挨拶。大変な重労働である。

 観衆全員が盛んな拍手を送った。

 見る前は、水上人形劇なんてどうせたいしたこと無いだろうと、正直思っていたのだが結構なものだ。ハノイに行ったら是非見るべきだ。

                                  演目一覧

祭りの旗上げ 獅子舞
テウさんのナレーション 不死鳥(鳳凰)の舞
4匹の龍の火噴き踊り ホアンキエム湖の伝説(黎王、剣を返還す)
水牛とフルート吹く子供飼い 子供の水遊び
田植え作業 ボートレース
カエル採り 獅子のボール遊び
アヒル農法とキツネ狩りと 仙女の舞い
釣り 龍・獅子・鳳凰・亀の共演
故郷に錦を飾る


 さて、今晩でハノイとお別れだ。夕食は、この旅で一番高級感があったレストラン「La Lua」で、美味しいベトナム料理を味わった。

    かにスープ・えびとバナナの春巻き・チャーカー(ベトナム風さつまあげ)
    
    炒め牛肉・豚肉の炒め・エビの蒸し炒め白菜などなど


  
ハノイ到着から足かけ4日間お世話になった日本語ガイドのハイさんのプロフィール
    
 
ハイさんは、甥のA君と感じが良く似ていて妻は好感を持ち、E-Mailアドレスを交換。いつか再開の機会があるかもしれない。
  • 1980年生まれ。 ハイフォン出身
  • 貿易大学で日本語を学び1年間日本の商社兼松に勤務。生きた日本語を学びたいと日本語旅行ガイドとなる。
    ガイドとしての知識はまだまだだが、非常に勉強熱心かつまじめな人柄。

  • 両親は二人とも医者。祖父・祖母は革命戦士。祖父は戦後、東欧各国の大使館に勤務した。
  • お金をためて日本留学を計画している。

  • 高校3年生の弟あり。

  • 彼の日本語は本格的。「ベトナムには高速道路という概念はありません」などと、日本の若者でも使わない”概念”などという言葉も使う。